REDA特集① ファッション業界のSDGsをリードする REDA

 TIPSが『SDGs・ダイバーシティ』をテーマに自ら取材し、発信するWEBメディア RECT。今回は、にわかに注目が高まる『SDGsとファッション』をテーマに、ファッション業界のSDGsの最先端を走るREDAを取り上げます。私たちの生活の一部でもある衣服を作り出すファッション業界が「地球のために、もっとサステイナブルに変わらなければならない」と声を上げるREDA JAPAN代表取締役 上野伸悟氏に、ファッション業界が抱えるSDGsの課題、そして、REDAの取り組みや思いについて、お話をうかがいました。

上野 伸悟 氏

REDA JAPAN 株式会社 代表取締役。イタリアでのファッション修行や、REDA JAPAN、ファッション業界他社を経て、2019年より現職。


■ REDA とは

 REDAは、1865年にイタリア北部ビエラで創業した、約150年の歴史を持つ伝統的な生地メーカーです。代表的な製品は、創業時から生産を手掛けるウール(羊毛)を原料とする『メリノウール』で、同社は、オーストラリア自社資本の原毛買い付け会社やニュージーランドの自社牧場での羊の飼育から、イタリアでの織布(生地づくり)まで、すべての工程を一元管理し、質の高いメリノウールを生産しています。REDAは、日本でももともと高品質なスーツの生地メーカーとして人気でしたが、サステイナビリティという言葉が広く知られるようになる以前、およそ20年前から当たり前に行ってきた、同社の “環境に負荷をかけない確立された生産工程” “動物愛護” “社会貢献” が近年高い注目を集めています。最近では、スーツ・ドレスにとどまらず、カジュアルファッションへの展開も進めており、生地メーカーとしてだけでなく、アパレルにも進出して、ファッション業界でサステイナビリティを発信しています。


― ファッション業界のなかの『生地メーカー』

 REDAは、スーツの生地として非常に高い人気を誇っていますが、一方で、聞いたことがないという方も少なくないかもしれません。生地メーカーは、ファッション業界のなかで、アパレルブランドなどと比べて消費者には見えにくい、いわば“裏方”の存在ですが、消費者が求めるファッションを商品化していくうえで欠かせない存在です。時代の移り変わりとともにデザインの流行が変化しても、服を作るためには生地が必要です。アパレルブランドをレストランに例えると、生地メーカーはお肉屋。どのように調理をするとしても、お肉という材料(素材)がなければ、お肉料理をつくることはできません。しかもREDAは、農場を持ち、家畜を育てて、お肉にするところまですべて担うお肉屋です。おいしい料理は、腕のいいシェフがこだわりの食材から作り出すように、いい服は、優秀なデザイナーがこだわりの素材を作ることで生み出されます。


■ メリノウールってなに??

 REDAの代表製品であるメリノウールは、洋服のために品種改良された羊の毛から作られる高級ウールです。ウールの種類や品質を区別する指標のひとつであるマイクロン数(繊維の太さを表す単位)で比較すると、一般的なウールが21マイクロン以上なのに対して、高級スーツに使われるウールは17.5マイクロン以下、REDAではスーツには18.5~17.5マイクロン、インナー素材には17.5マイクロンのウール原料で生地を作っています。これは、羊の毛のなかでも1頭から少ししかとることができない、首の下からおなかにかけての部分の、肌に近い毛だけを使うことによって作られます。いわば、マグロのなかのトロ、そのなかの大トロと同じです。最高の原料を、1865年から培った伝統の技術と、イタリアのウール産地ビエラ地方の不純物がほとんどないきれいな軟水で仕上げることで、最高の生地が完成します。


― ウールの弱点を克服した、REDAの『メリノウール』

 従来は、素材としてのウールの欠点として、表面がチクチクすることと、洗うと縮んでしまうことがありました。読者のなかにも、扱いづらい素材というイメージをお持ちの方もいるかもしれません。しかし、REDAのメリノウールはこれらの欠点を解消し、肌に触れてもチクチクせず、REDAが展開するスポーツ向け商品ライン『REDA ACTIVE』にいたっては、洗濯も可能という特徴を持っています。ウールは、夏は涼しく、冬は温かく、吸湿性に優れ、雨に濡れても汗をかいても体が冷えにくいという抜群の機能性を持った素材。これは、ウールという素材が、羊が厳しい自然環境を生き抜くために獲得した天然の繊維だからです。


■ 第2回に続く

 次回は、ファッション業界が抱えるSDGsの課題と、REDAの取り組みをまとめます。

※取材は、REDA JAPAN株式会社オフィスにて、感染症対策を徹底して行いました。

(Writer:髙橋由奈、𣜜原京、三浦央稀)


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